ポンド、英中銀の政策論点に変化
- ポンド、英中銀は政策金利据え置き見通しも政策論点の変化を見極め
- 加ドル、原油相場を睨みながらの動きが続く
- 加ドル、BOC会合は据え置き予想、年後半の利上げ観測強まるかに焦点
予想レンジ
| 210.50-215.00円 | 115.00-118.50円 |
3月16日週の展望
ポンドは中東情勢の混乱を巡り上下に振らされながら、19日のイングランド銀行(英中銀、BOE)の政策金利発表を待つことになる。市場は、金融政策委員会(MPC)が金利を3.75%で据え置くとみているが、2月会合の「ハト派的な据え置き」とは取り巻く状況が大きく変わってきている。前回はMPC委員9人中4人が利下げを主張し、景気減速やインフレ率の目標回帰見込みを背景にベイリーBOE総裁も早期の利下げを示唆。失業率が予想以上に悪化したこともあり、先月末までは、「3月会合で金利引き下げ」を織り込む動きが進んだ。
ただ、その後はイラン戦争でエネルギー供給不安が高まると原油や天然ガスが高騰し、英国でもインフレ懸念が広がっている。MPCの政策論点は「景気下支え」から「エネルギー起点の再インフレ警戒」に逆戻り。予算責任局(OBR)は2026年インフレ率を2.3%と予測していたが、前提は「ガス価格低下」などに依存していた。足元の地政学リスクでインフレ見通しは揺らいでおり、エネルギー価格が高止まりすれば3%前後まで上振れる可能性もOBRメンバーから指摘されている。今回のMPCで示される政策スタンス次第では、市場が見込み始めた年後半の利上げが現実味を増すだろう。もっとも、エネルギー価格上昇を背景とした金利先高観は、単純なポンド買いに繋がりにくい。国債利回りが想定以上に上昇すれば予算の前提が崩れやすくなり、リーブス財務相が目指す財政改善余地も狭まりやすく、ポンドには必ずしも追い風とはならない。
加ドルも中東地政学リスクの強弱を見極めながら、18日のカナダ中銀(BOC)会合の結果を確かめる展開だろう。イラン戦争による原油相場の高騰で産油国通貨でもある加ドルも底堅い。有事のドル買いとの綱引きで、対ドルでの伸びは限定されているが、対円や対ユーロでは堅調な動きが続いている。石油業界側からは短期的には上積みが難しいとされながらも、カナダ政府は原油増産余地を探る姿勢も示している。原油相場の動向は今後も加ドルの材料となりそうだ。
なお、BOC会合では政策金利2.25%で据え置きが大方の予想。対米通商の不確実性が景気の足かせになるとの懸念は残りながら、中東混乱に端を発した物価上昇圧力がカナダでも強まることが見込まれている。そういったなか、市場はBOC利上げのタイミングを探り始めた。早ければ9月、遅くとも12月会合で25bpの金利引き上げを織り込みつつある。
また、今月に入り米通商代表部(USTR)とカナダ閣僚が協議。カナダ側は建設的だったと表明したが、米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)の見直しスタート時期は未定のままとなっている。
3月9日週の回顧
中東情勢の悪化を嫌気してポンドは週明け売りが先行するも、対円では210.60円台、対ドルでも1.32ドル後半で下げ止まった。その後は、英金利上昇も支えに対円では213円前半、対ドルで一時1.34ドル後半まで切り返す場面があった。原油高騰を受けて加ドルは、対円では一時2024年以来の117円台に乗せた。対ドルでは1.36ドルを挟み上下した。
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