はじめに
ここでは取引時にかかる手数料である“スプレッド”について解説します。
最初に、FXでの取引画面に表示される2つの価格から説明します。
FXには「2つの価格」がある
FXの取引をする際に、FX会社が提供している為替レートを見ると、2つの価格が取引画面に表示されています。これは、「買値(AskまたはBuy)」と「売値(BidまたはSell)」と呼ばれるものになります。

この取引画面では、投資家が「140.250 円で買いたい」と思えば、買い(Ask)のレートをクリックすると「Ask に表示されている価格でドルを買う」という注文が発注されます。逆に、投資家が「140.200 円で売りたい」と思えば、売り(Bid)のレートをクリックすると「Bid に表示されている価格でドルを売る」という注文が発注されることになります。
スプレッド=「2つの価格」の差
ここでもう一度取引画面を確認してみましょう。買い(Ask)の方が売り(Bid)よりも高くなっていることが分かります。FXでは、この売値と買値の差額を「スプレッド」といいます。スプレッドはFX取引の実質的な取引コストであり、手数料の位置づけになります。ここでは0.05 円(=5 銭)がスプレッドになります。
スプレッドは損益にどう影響する?
ここでは例として米ドル/円を取引した場合、スプレッドの違いがどの程度損益に影響するのかをわかりやすく解説します。
仮に米ドル/円の買値が100円のとき、スプレッドが0.2銭の会社と0.5銭の会社で同じ条件(レート・取引数量)で売買したケースを比較してみましょう。
スプレッドが0.2銭の場合
条件:買値100円で10万通貨を買い、買値が100.5円に上昇したタイミングで決済する
- 買う時
買値100.000円/売値99.998円
10万通貨購入 → 10,000,000円 - 売る時
買値100.500円/売値100.498円
10万通貨売却 → 10,049,800円
→ 損益:+49,800円
スプレッドが0.5銭の場合
条件:買値100円で10万通貨を買い、買値が100.5円に上昇したタイミングで決済する
- 買う時
買値100.000円/売値99.995円
10万通貨購入 → 9,999,500円(実質の取得価値差分) - 売る時
買値100.500円/売値100.495円
10万通貨売却 → 10,049,500円
→ 損益:+49,500円
0.2銭と0.5銭の違いによる利益差
同じ値動き・同じ数量の取引でも、スプレッドが0.3銭違うだけで、300円の利益差が発生します。一見するとスプレッドはわずかな数値に見えますが、FXではまとまった数量を取引する機会が多く、積み重ねると大きなコスト差になります。
そのため、スプレッドが狭い会社を選ぶことが、長期的には取引コスト削減につながると言えます。
スプレッドの単位
スプレッドの単位は「銭」と「pips」の2種類で表されます。
日本円を含む通貨ペアは「銭」、外貨同士の通貨ペアは「pips」で表すのが一般的です。
| スプレッドの単位 | 対象通貨ペア |
| 銭 | 銭(せん)とは、日本円の1円未満の金額を表す単位であり、1円=100銭(0.01円=1銭)です。 円絡みの通貨ペアである、米ドル/円、ユーロ/円などのスプレッドを表す際に用いられます |
| pips | pips(ピップス)とは、FXで使用される共通単位のことです。 外貨同士の通貨ペアである、ユーロ/米ドル、ポンド/米ドルなどのスプレッドを表す際に用いられます。 |
スプレッドはFX会社などによって異なる
このスプレッドは、FX会社によって異なり、そして通貨ペアによっても違うのが一般的です。一般的には、取引量が多い米ドル/円、ユーロ/円はスプレッドが狭く設定されており、取引量が少ない南アフリカランドやトルコリラなどといったマイナー通貨はスプレッドが広く設定されていることが多くなっています。

また、為替相場が大きく変動する時やその可能性がある時にスプレッドを広げることも少なくありません。そして、FX会社によって異なるだけではなく、FX会社が提示したスプレッドで取引ができるという「原則固定」か、相場環境によってスプレッドの水準が変わる「変動」かという違いもあります。
スプレッドの決まり方
スプレッドは、市場の状況や各FX会社の提示レートの仕組みによって決まります。通常は、流動性(=その通貨がどれだけ活発に取引されているか)が高いほど、スプレッドは狭くなりやすいという特徴があります。
スプレッドが変動する理由
スプレッドは「原則固定」でも、市場の変動が大きいと広がることがあります。これは、価格のつきにくさ(流動性の低下)や、取引量の急増などが影響するためです。
大きく変動しやすい主な要因
- 重要な経済指標の発表時(米雇用統計・CPI など)
- 大きなニュース・突発的なイベント発生時
- 市場参加者が少ない時間帯(早朝・年末年始 など)
- 相場が急激に動いているとき
こうした局面では、売値と買値の差が広がり、スプレッドが一時的に拡大することがあります。
約定率にも注意
FXでは、スプレッドだけでなく、注文がそのまま成立しやすいか(約定率)も重要です。スプレッドが狭く見えても、約定しにくかったり、希望価格からずれやすかったりすると、結果としてコストが増えることがあります。
LINE FXのスプレッドは?
LINE FXのスプレッド一覧はこちらから確認できます。
【まとめ】
- FX会社の取引画面には、「買値(AskまたはBuy)」と「売値(BidまたはSell)」の2つが表示される
- 「買値」と「売値」の差額を「スプレッド」と呼び、取引手数料の事
- スプレッドは、FX会社や通貨ペアによって異なる
- スプレッドが狭いFX会社を使用するとオトク