豪ドル、10月CPIでインフレ動向を確認へ
- 豪ドル、10月CPIでインフレ動向を確認へ
- NZドル、RBNZの金融政策に注目
- ZAR、SARBは予想通りに金利引き下げを決定
予想レンジ
| 100.00-105.00円 | 9.00-9.40円 |
11月24日週の展望
豪ドルは下値の堅い動きとなりそうだ。来週は26日に発表される10月消費者物価指数(CPI)に注目。豪準備銀行(RBA)は四半期ベースのインフレ動向を重視しているが、月次ベースの指標に対しても豪ドル相場は反応する可能性が高く、注意が必要になるだろう。
今週発表された3-4日開催分の豪準備銀行(RBA)理事会議事要旨では「据え置きか利下げ、どちらのシナリオがより可能性高いかは確信できず」「経済成長や労働市場が弱含めば追加緩和もありうる」などの見解が示され、追加利下げの可能性に含みを残したが、市場での金利先安観は後退している。金利先物市場では年内最後の理事会(12月8-9日)での利下げ織り込み度はほぼゼロ%に近く、来年の利下げに関しても現時点では1回分も想定していない状況だ。豪金利先安観の後退が足もとの豪ドル相場を下支えする状況が続くなか、来週発表の豪インフレ指標が市場のタカ派的な見通しを補強する内容となるか見極めたい。
隣国のニュージーランド(NZ)では26日に年内最後となるNZ準備銀行(RBNZ)の金融政策決定委員会(MPC)が開催される。金利先物市場では現行の2.50%から2.25%への金利引き下げをほぼ100%織り込んでいる状況だ。声明文などで来年以降の金融政策に関する言及を確認しておきたいところだが、RBNZでは12月1日からスウェーデン中央銀行(リクスバンク)の副総裁であるブレマン氏が新総裁に就任するため、次回以降のMPCはブレマン体制下で開催される。今回の声明文とは別に、新体制下で金融政策方針に変化が生じるかについても今後確認していく必要があるだろう。
南アフリカ・ランド(ZAR)は底堅い展開が続くだろう。南アフリカ準備銀行(SARB)は今週開催されたMPCで、市場予想通りに政策金利を7.00%から6.75%へと引き下げた。声明文では2025年の成長率予想を若干上方修正したほか、予測期間中は2%近い成長率を維持するとの見方を示した。また、インフレに関しては「来年初めにはインフレ率は再び低下に向かう」「中期的に新たなインフレ目標である3%の達成に向けて順調に推移する」としたうえで、「政策スタンスをより緩和する余地がある」と述べた。SARBによる成長率・インフレ率見通しや追加緩和の示唆を市場は好感してZAR買い方向で推移しており、今後もZAR相場の下支え要因として意識されそうだ。なお、来週は27日に10月卸売物価指数(PPI)、28日に10月貿易収支の発表が予定されている。
11月17日週の回顧
豪ドルは対ドルでは米早期利下げ観測の後退などを手掛かりに弱含み。対円では高市政権の経済政策に対する思惑や政府・日銀による為替介入への警戒感後退などを材料に買いが進み、102円台まで値を上げた。ZARも対ドルでは伸び悩む場面があった一方、対円では2018年以来の高値を更新した。
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