米指標に市場の関心がシフト
- ドル円、過度な米利下げ観測後退で今後は米指標に注目
- ドル円、自民党総裁選の行方にも引き続き警戒
- ユーロドル、ECBの利下げ休止観測から底堅さを維持
予想レンジ
146.50-150.00円 | 1.1650-1.2000ドル |
9月22日週の展望
ドル円は、下値の堅い動きとなりそうだ。16-17日に開催された米連邦公開市場委員会(FOMC)では0.25%の利下げが決定されたが、0.50%利下げを主張したのが就任したばかりのミラン米連邦準備理事会(FRB)理事のみ。また、パウエルFRB議長も定例記者会見で「今回の決定はリスク管理の利下げ。政策は会合ごとに決定していく」と今後の利下げを明確に示唆することもなく、予想していたほどハト派的な内容ではなかった。四半期に一度の金利見通し(ドットチャート)でも、年内残り2回の利下げと市場予想と一致していたほか、2026年の利下げは1回と緩和ペースを緩める姿勢を示した。足元で米利下げ期待を背景にしたドル安が加速していたこともあり、今後は今までのようなドル売りを仕掛けづらくなったと言えるだろう。
ただ、FRB議長が雇用に対する下振れリスクを強調したように、今後は経済データに市場の関心がシフトしていくとみられる。特に、米雇用関連の指標に注目が集まることになりそうだ。来週は、23日に9月購買担当者景気指数(PMI)速報値、25日に4-6月期国内総生産(GDP)確定値や新規失業保険申請件数、26日に8月PCEデフレータなどの発表が予定されている。
また、自民党総裁選の行方にも注目したい。10月4日の投開票を控えて、財政出動と金融緩和政策を支持するハト派の高市氏と、石破政権の政策を引き継ぐと思われる小泉氏の一騎打ちとなることが想定されている。市場では、高市氏なら円安、小泉氏なら円高との認識が強く、関連する報道などに為替相場は一喜一憂しそうだ。
ユーロドルは、引き続き底堅さを維持するとみている。今週は各国の中銀総裁から利下げについて否定的な発言が相次ぐなど、欧州中央銀行(ECB)の利下げ休止観測が一段と高まっている。過度な米利下げ期待がいったん後退したことで、スピードは緩やかになる可能性はあるが、引き続き堅調地合いが続きそうだ。7月の年初来高値を更新し、約4年ぶりの高値を付けたこともあり、テクニカル的にも買いが出やすい状況となっている。
9月15日週の回顧
ドル円は下値が堅い。米利下げ観測が一段と高まるなかで週前半から売られる展開となった。FOMC後に予想通り0.25%の利下げが決定すると一時145.49円と7月7日以来の安値を付けた。もっとも、声明文や金利見通しが想定ほどハト派ではなかったことから、米長期金利が一転して急騰すると、つれるかたちで148.27円まで反発した。
ユーロドルは伸び悩み。欧米金融政策の違いからユーロ買い・ドル売りが強まり、一時1.1919ドルと2021年6月以来約4年3カ月ぶりの高値を付けた。ただ、FOMC後はドルの買い戻しが目立ったため1.1750ドルまで失速した。
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