激戦7州と選挙当日の値動き

米国大統領選挙は11月5日に投票日を迎え、各地で開票作業が進みます。今回の選挙では7つの州が激戦州として注目されていますので、激戦州の紹介と共に、過去の投開票日の値動きについても解説します。

①米国大統領選挙を左右する激戦7州

米国大統領選挙における激戦7州とは、民主党、共和党の支持が拮抗しており、選挙のたびに結果が入れ替わる州を指します。大半の州では両党の勢力図が定まっている中で、どちらの候補者が激戦州で選挙人を獲得するかは大統領選挙のカギを握ります。もちろん、開票のあいだも外国為替は取引されており、開票速報を受けて優位に立った候補の勝利を織り込む方向にマーケットが変動する可能性もあります。特に、混戦が伝えられる7州の開票結果に大きな注目が集まっておりますので、ご紹介します。

  • ネバダ州(6選挙人
    人口が急増するヒスパニック系の動向が鍵。
  • アリゾナ州(11選挙人
    メキシコ移民政策を巡り両陣営が接戦。
  • ウィスコンシン州(10選挙人
    製造業の従事者が多く貿易関税政策などに関心が高い。
  • ミシガン州(15選挙人
    「ビッグスリー」の自動車労組を中心に民主党寄りであったが、最近は共和党支持も広がる。
  • ペンシルベニア州(19選挙人
    選挙人が19人と激戦州の中で最多。都市部は民主党支持者の一方、農村地域では共和党支持が強い。イーロン・マスク氏もトランプ氏の応援のために現地入り。
  • ノースカロライナ州(16選挙人)
    伝統的に共和党の地盤だが近年は僅差の推移が続く。
  • ジョージア州(16選挙人
    アトランタを中心に人口増。投票行動の多様化が接戦の背景に。 以前は共和党の強固な地盤であったが、近年では民主党の支持者も増加。

2016年、2020年の各州の選挙結果

2016年2020年
ネバダ 民主 民主
アリゾナ 共和 民主
ウィスコンシン 共和 民主
ミシガン 共和 民主
ペンシルベニア 共和 民主
ノースカロライナ 共和 共和
ジョージア 共和 民主

※LINE証券作成

②過去、投開票日の米ドル/円の動き

上記で紹介した激戦7州は、米国大統領選挙の結果への影響度が高く、今回も激戦州の選挙結果次第で為替市場が反応する可能性があります。また、例えば「トランプ氏が優勢と見られていた州でハリス氏が勝利」など事前の予想とは異なる開票結果が出た場合も市場は敏感に反応することが考えられます。そのため、過去にトランプ氏が立候補した2016年と2020年の大統領選挙の投開票日に、米ドル/円がどのような動きをしていたかを主要ニュースに合わせて振り返ります。

2016年 トランプ氏当選(vsクリントン氏)

2016年大統領選挙は事前予想ではクリントン氏が優勢の中で投票日を迎えました。しかし、結果はトランプ氏の勝利となり、米ドル/円は4円以上も下落した後に下げ幅を取り戻すといった往って来いの相場展開となりました。

<米ドル/円の動き>

  • 一日の値幅 (終値-始値) :76銭円安
  • 日中最大値幅(高値-安値):4円70銭

2016年11月9日 米国大統領選挙の投開票日(5分足)

※LINE証券作成

2020年 バイデン氏当選(vsトランプ氏)

2020年大統領選挙は事前予想ではバイデン氏優勢の中で投票日を迎えました。コロナ渦での選挙だったことから郵便投票が多く行われ、ペンシルべニアやミシガンなど激戦州では郵便投票問題が浮上するなど投開票に時間がかかり、バイデン氏の勝利宣言は4日後の7日でした。そのため、当日の値幅は2016年ほど拡大せず、開票速報の結果を受けて米ドル/円が上下動するといった相場展開となりました。

<米ドル/円の動き>

  • 一日の値幅(終値-始値) :6銭円高
  • 日中最大値幅(高値-安値):1円20銭

2020年11月5日 米国大統領選挙の投開票日(5分足)

※LINE証券作成

米国大統領選挙は世界的に注目されるビッグイベントです。トランプ氏とハリス氏のどちらが優勢か、状況は刻々と変化するため、当日のニュースには注意が必要です。また、投開票日前後は通常よりボラティリティが上昇する事が想定されます。ボラティリティが上昇すれば、値動きを利用しての短期トレードや、買われ(売られ)すぎを狙う逆張り戦略など取引チャンスが増える一方で、想定外の損失を抱える可能性もあります。荒い値動きを上手く乗りこなせる自信が無ければ、様子見に徹する事も一つの戦略です。取引をする場合は適切な資金管理と利食い・損切を徹底し、リスクをコントロールしながら収益チャンスを狙う事が重要となります。

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