ポンド、与党の弱体化が不安材料
- ポンド、中東混乱を巡る英米関係の不安定さがお重しに
- ポンド、与党・労働党の弱体化が不安材料、左派的政策転換への懸念高まる
- 加ドル、2月雇用統計に注目もイラン情勢次第
予想レンジ
| 209.00-213.00円 | 113.50-117.50円 |
3月9日週の展望
ポンドは、今週同様に米国・イスラエルとイランの軍事衝突を巡る不透明感に左右されやすい展開が続くだろう。中東の混乱を巡り、英米関係の不安定さがポンドに影響を与える場面もありそうだ。米国が対イラン空爆を実施する際、英国は当初、自国基地の使用を認めず、イランの報復攻撃が始まってから許可に転じた。この対応にトランプ米大統領はスターマー英首相への不満を示しており、両者の関係には微妙な緊張が生じている。英国では空爆反対が世論の多数派で、支持率低下に直面するスターマー首相としては米国と距離を置かざるを得ない。関係の悪化が目立つようになると、英国の外交リスクが意識され、ポンドは上値が重くなりやすい。
また、英国内で与党・労働党の影響力が弱まっている点も、ポンドにとっての不安材料だ。先月下旬のマンチェスター近郊の下院補欠選挙では野党・緑の党が勝利し、労働党は得票率で3位に転落した。与党内では不満が再燃しており、党内勢力図の変化が政策の不確実性を高める可能性がある。特に財政拡大や規制強化といった左派的政策転換への思惑が高まれば、市場は英国の財政・成長見通しを再評価し、ポンドに下押し圧力がかかりやすくなるだろう。
英国の経済指標では、週末に1月の国内総生産(GDP)や鉱工業生産が発表予定。今月の英中銀金融政策委員会(MPC)に対する影響度はそれほど高くないだろうが、足もとの景気動向は確認しておきたい。GDPは前月比で3カ月連続プラス成長となるかに注目したい。なお、19日の英MPCについて、短期金融市場は「政策金利の据え置き」が多数派となっている。
加ドルは、13日発表の2月カナダ雇用統計がメインイベント。1月雇用統計では、新規雇用者数が増加予想に反して減少した。一方で失業率は6.5%と予想から0.3ポイント改善し、この点を市場は好感して加ドル買いを強めた。ただ、労働参加率は65%と21年5月に並ぶ低い水準であり、「見かけ上の失業率改善」というのが実状だ。今回も労働参加率も見極めながら、雇用市場を判断する必要があるだろう。先月末の10-12月期GDPが前期比年率で-0.6%と予想以上に弱く、雇用データがさえないようだと加ドルの上値を抑えそうだ。
雇用統計までは、加ドルもイラン情勢を睨みつつ神経質に上下しそうだ。米・イスラエルの対イラン攻撃後は有事のドル買いが主流となったが、加ドルは産油国通貨でもあり、原油高は支えになり得る。目先は、ドル相場と原油相場の綱引きの反応となるだろう。
3月2日週の回顧
中東地政学リスクの強弱で神経質に上下した週だった。ポンド円は209円前半を下値に211.30円台まで切り返し、その後も210円を挟み上下1円程度で推移。加ドル円は114円割れから、2024年7月以来の高値圏115円後半まで上昇した。ポンドドルは1.3460ドル台から、有事のドル買いで1.32ドル半ばまで下落。その後、1.34ドル付近まで回復も上値は重かった。加ドルは対ドルで1.37加ドル半ばまで売られるも、一巡後は1.36加ドル前半まで加ドル高に振れた。
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