FX取引で必要な証拠金(保証金)とは?証拠金維持率の計算方法や注意点を解説!

「FXの証拠金とは何か知りたい」
「証拠金の注意点を教えて欲しい」

FXを始めようと考えている方は、上記のような疑問を抱えていませんか?

証拠金はFXに必要不可欠な制度で、内容を理解できていないと想定以上に損失が発生することになります。

そこでこの記事では、FX取引の証拠金について解説していきます。

【この記事を読むとわかること】

  • FXの証拠金(保証金)とは
  • 必要証拠金とは
  • 注意点

FX取引の証拠金について知りたい方は、ぜひ参考にしてください。

FXの証拠金(保証金)とは

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FXにおける証拠金とは、取引における担保としての役割を果たす預り金のことです。ここでは、FXの証拠金について以下3つを解説します。

  • FXの証拠金について
  • 証拠金取引のメリット
  • 証拠金取引のデメリット/リスク

FXの証拠金について

証拠金取引は、実際の取引金額に対して一定の証拠金(保証金)を預けることで取引を行う仕組みです。

株式取引では、投資家が保有する資金の範囲内で取引を行う「現物取引」が一般的です。一方のFXでは、取引時点と決済時点の価格差から損益が計算される「差金決済取引(CFD:Contract For Difference)」という方式を採用しています。

たとえば、投資家が日本円を証拠金として、1米ドル=150円の時に米ドル10万通貨の買いポジションを取ったとします。そしてその後、1米ドル=155円の時に全ポジションを決済した場合、為替差益として50万円(1通貨あたりの利益5円※×米ドル10万通貨)となります。
※5円=155円-150円 より算出

このように、FXでは、為替変動によって生まれた通貨の価格差から利益を狙うことができます。

証拠金取引の仕組みを理解することで、より効率的な資金運用の可能性が広がる場合があります。ただし、証拠金取引にはメリット・デメリットがあるため、次の項目で解説していきましょう。

証拠金取引のメリット

FXの証拠金取引は、少額の資金で大きな取引ができる資金効率のよい投資方法と言われています。その最大の特徴は、レバレッジを活用できる点にあります。レバレッジとは、少額の証拠金で大きな取引を行う仕組みのことです。

たとえば、10万円の証拠金でレバレッジ25倍の取引を行う場合、250万円分の取引が可能です。このレバレッジにより、少額の投資資金でも大きな利益を出せる可能性が高まります。

証拠金取引のデメリット/リスク

証拠金取引では、レバレッジにより為替変動に対する影響が高まるため、損失が拡大するリスクがあります。

たとえば25倍のレバレッジ取引の場合、1%の為替変動で証拠金に対して25%の損益が発生します。相場が予想と反対方向に動いた場合、大きな損失が発生することになるのはデメリットといえるでしょう。

また、長期保有の場合、金利差から生じるスワップポイントがマイナスの場合、追加コストが発生することになる点もデメリットです。

証拠金取引を行う際は、レバレッジとスワップポイントについて理解し、適切な損切ラインの設定や、証拠金に余裕を持った取引を行うとよいでしょう。

スワップポイントってなに?
レバレッジとは?

必要証拠金とは

FXで最低限必要となる証拠金について、基本的な概念とレバレッジの仕組みを理解しておきましょう。

ここでは以下2つの項目を解説します。

  • 必要証拠金とは
  • レバレッジとは

必要証拠金とは

FXにおける必要証拠金※とは、取引を開始・維持するために最低限必要な担保金額のことです。LINE FXにおける必要証拠金は、取引金額の4%(レバレッジ25倍)が必要証拠金となります。
※ここでは「建玉必要証拠金」のことを指します。建玉を保有する際に必要となる証拠金のことを「建玉必要証拠金」といいます。

たとえば、1万米ドルを100円で取引する場合、取引金額は100万円です。LINE FXでは4%の証拠金が必要なため、この場合だと、取引金額100万円に対しての4%にあたる4万円が必要証拠金となります。

必要証拠金を正しく理解することで、取引可能な金額の把握と適切な資金管理が実施しやすくなります。

LINE FXの必要証拠金については以下のよくある質問も参考にしてみてください。

LINE FXの建玉必要証拠金について教えてください。

レバレッジとは

レバレッジは、少額の証拠金で大きな取引を可能にする投資の仕組みです。

LINE FXでは最大25倍のレバレッジ取引が可能で、4万円の証拠金が用意できれば100万円分の取引ができます。なお、自分でレバレッジ倍率の変更はできず、実質的なレバレッジは入金額、取引通貨量などにより変化します。

レバレッジを活用すれば、変動幅が少ない為替レートでも収益を出しやすくなる一方、相場が予想と逆方向に動いた場合は、損失も大きく膨らむ点は注意が必要です。

LINE FXのレバレッジの倍率については、以下のよくある質問も参考にしてみてください。

LINE FXのレバレッジ倍率は変更可能ですか?

証拠金維持率とは

FXにおける証拠金維持率とロスカットの関係性について、LINE FXの特徴を交えながら解説します。ここでは以下3つを確認しましょう。

  • 証拠金維持率の概要
  • 証拠金維持率とロスカットの関係性
  • LINE FXのロスカットについて

証拠金維持率の概要

FXにおける証拠金維持率は、有効証拠金を必要証拠金で割った割合を示す指標であり、以下のように計算されます。

証拠金維持率=(有効証拠金 ÷ 必要証拠金)× 100

有効証拠金とは、証拠金に含み損益を加えた金額です。

この証拠金維持率が一定水準を下回ると、ロスカットが発動することになります。

たとえば、有効証拠金が10万円で、1米ドル=150円で1万通貨を保有している場合(必要証拠金:150円×1万通貨×4%=6万円)、証拠金維持率は以下のとおりです。

(10万円 ÷ 6万円) × 100 = 166.6%

証拠金維持率は、取引に必要な証拠金に対して、どの程度資金に余裕があるかを表す指標です。この比率が高いほど口座に余力があることを示し、低いほどロスカットのリスクが高まります。

証拠金維持率とロスカットの関係性

証拠金維持率が一定水準を下回ると、さらなる損失拡大から投資家の資産を保護するためにロスカットが発動されます。ロスカットは、投資家の損失が一定水準に達した時点で、保有しているポジションを強制的に決済する仕組みです。基準は取引するFX会社によって異なるため、取引を行う前に確認しておくことが重要です。

たとえば、ロスカット基準が証拠金維持率100%だった場合の計算例を見てみましょう。口座に3万円入金し、1米ドル=150円で1,000通貨を証拠金率4%(レバレッジ25倍)で購入した場合、証拠金維持率は500%です。その後、為替レートが1米ドル=125円まで下落すると、証拠金維持率は100%となります。よって、1米ドル=125円を少しでも下回った場合、ロスカット水準の100%を切るため、ただちにロスカットが執行されます。

ポジションの評価損:(150円 – 125円)× 1,000 =25,000円
有効証拠金:30,000円 – 25,000円 = 5,000円
必要証拠金:125円 × 1,000 × 0.04 = 5,000円
証拠金維持率:(5,000 ÷ 5,000)× 100 = 100%

トレーダーは、証拠金維持率を常に意識し、ロスカットのリスクを管理するのが重要です。

LINE FXのロスカットについて

LINE FXでは追加証拠金制度を採用せず、即時ロスカット方式を取り入れることで、投資家の資産保護を重視しています。

具体的には、証拠金維持率が100%を下回った時点で、ロスカットが発動し全てのポジションが自動的に決済されます。140%と120%の時点で事前警告通知が届くので、投資家は早めに対応しやすくなるでしょう。

また、売りポジションと買いポジションの両方を建てる「両建て取引」の場合、MAX方式が採用されています。これは同一通貨ペアの売りと買いの建玉のうち、建玉数量が多い方に対して証拠金が算出される方式です。

なお、両建て取引を行う場合は、FIFOの機能をオフにする必要がありますが、経済合理性に欠けるため推奨されていません。

LINE FXのロスカットや両建て取引については、以下の記事も参考にしてみてください。

ロスカットについて

証拠金取引を実施する際の注意点

A Electric bulletin board at the business town in Yaezu Tokyo at night. Chuo district Yaezu Tokyo Japan - 11.10.2020 : Translation on neonboard text Japanese Kanji charactor.

FXの証拠金取引は、レバレッジによって少額でも利益を出せる半面、相場が想定と反対に動いた場合には予想以上の損失を抱えることになります。

また、経済指標の発表時や緊急報道が発生した際などマーケットの状況によっては、実質的な取引コストに当たる「スプレッド」が広がることで損失を抱えやすくなり、ロスカットになることもあります。

こうした注意点を念頭に置き、余裕を持った資金管理やポジション管理を行いましょう。

リスク管理が重要

FXにおいては利益を追求するだけでなく、リスク管理も重要です。FXでは大きな利益を狙うほど、それに比例してリスクも拡大するからです。各種リスクを理解した上で、自身の資金力に見合った取引戦略を立てましょう。

相場が大きく変動した際には、早期ロスカットの可能性が高まります。突然の相場変動に備えて、証拠金維持率に近い水準での取引を回避することや、損切りラインを適切に設定することが有効です。

FXのリスクについては以下の記事も参考にしてください。

FXのリスク

よくある質問

最後に、FXの証拠金についてよくある質問を解説します。

Q
追加保証金(追証)とは何ですか?
A

保証金維持率が一定値を割り込んだ場合、追加で入金しなければならない保証金のことです。LINE FXでは投資者保護の観点から、追証ではなく即ロスカットを採用しています。

Q
有効証拠金とは何ですか?
A

口座残高に含み損益を加えた証拠金残高のことです。

Q
ロスカットに手数料はかかりますか?
A

ロスカットの手数料は有料の場合があります。FX会社によって異なるため、事前に確認しておきましょう。LINE FXのロスカット手数料は無料です。

LINE FXに関してのよくある質問

LINE FXに関するよくある質問も紹介します。質問に対する回答ページも集めていますので、参考にしてみてください。

Q LINE FXのレバレッジは変更可能ですか?

Q LINE FXのロスカットについて教えてください

Q LINE FXの証拠金維持率について教えてください

Q LINE FXの必要証拠金の計算方法を教えてください。

まとめ

FXにおける証拠金は、手持ち資金以上の取引を可能にする預かり金のことです。FXでは、レバレッジによって大きな利益を得られる可能性がある一方で、相場が想定と反した場合は損失も大きくなることになります。相場変動には常に気を配り、適切な資金管理を心がけましょう。

なおLINE FXでは、最大25倍のレバレッジ取引が可能で、証拠金維持率が100%を下回ると自動的にロスカットする方式を採用しています。取引開始前には、こうした取引ルールやリスクについて理解しておくとよいでしょう。

レバレッジを上手に活用し、効率的なトレードを楽しんでみてください。

関連リンク

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レバレッジとは?
ロスカットについて
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LINE FX アプリ操作マニュアル 証拠金状況の確認方法
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監修者情報

伊藤亮太
伊藤亮太

ファイナンシャルプランナー、伊藤亮太FP事務所代表、スキラージャパン株式会社取締役

慶應大学大学院商学研究科修了後、証券会社にて営業・経営企画部門、社長秘書等を行う。また、投資銀行業務にも携わる。現在、資産運用と社会保障(特に年金)を主に、FP相談・執筆・講演を行っている。東洋大学経営学部ファイナンス学科非常勤講師、早稲田大学エクステンションセンター講師。CFP®認定者(日本FP協会)。

公式サイト:https://www.ryota-ito.jp/

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