加ドル、加中銀の次の一手は不透明
- ポンド、「雇用権利法」の下で雇用情勢の一段悪化も懸念
- ポンド、MPCメンバーのインフレ高への懸念は根強い
- 加ドル、BOCの次の一手は不透明で当面は外部要因に左右
予想レンジ
| 208.00-214.00円 | 112.50-115.50円 |
3月2日週の展望
ポンドは3月のイングランド銀行(英中銀、BOE)会合での利下げを見極めるべく指標結果を睨む展開も、来週の経済指標は2月製造業・サービス部門PMI改定値、2月建設業PMI程度と、金利政策判断につながりそうな指標は乏しい。英国の雇用情勢は悪化傾向にある一方で、物価上昇圧力は大きく緩和されていない。新年度から実施する「雇用権利法」の下で解雇規制が強化され、労働コストが増大し、雇用情勢は一段の悪化が懸念されている。3月BOE会合は3月19日に予定されており、同日会合前の時間帯に2月雇用・賃金データの発表も予定されているが、2月消費者物価指数(CPI)の発表は会合後の3月25日になるので、物価関連では新たなヒントが得られにくい。今週、英議会の年次報告でベイリーBOE総裁は「インフレ率が2%の目標に戻る軌道にあるため、今年は追加利下げの余地があると予想」としながらも、「サービス価格のインフレ率が予想ほど低下していない」とし、「利下げへの確信を持つにはさらなる材料が必要」との見解を示した。また、2月会合で金利の据え置きを支持した英金融政策委員会(MPC)委員のグリーン氏とピル氏は根強い物価上昇圧力への懸念を改めて表明した。
また、加ドルは、カナダ中銀(BOC)の次の一手が利上げになるかそれとも利下げになるか、不確実性が増していることや、二転三転するトランプ関税の影響についても見当を立てにくいこともあって、足もとでは主導性に欠ける動きとなっており、ドルや円に左右される相場が続いている。BOCが当面政策金利を据え置きし、年末や来年の年初に利上げに踏み切るとの見方が優勢であったが、1月CPIが予想比下振れしたことを受けて利下げ警戒感も台頭している。
米最高裁のトランプ関税に対する違法判決を受けて、合成麻薬の流入を理由としてカナダ、メキシコ、中国に課した関税の徴収は24日未明に終了し、新たな関税は自由貿易協定「米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)」に準拠したカナダ、メキシコからの輸入品が対象外となる。ただ、鉄鋼、自動車、アルミニウムなど特定のセクターを対象としてトランプ氏が課した関税は残されたままである。トランプ関税をめぐる不透明感は強く、米国主導のUSMCA見直しは今後数カ月で本格化する見通しで、加ドルは新規の手掛かり待ちとなる。来週、加国内で予定されている経済指標は10-12月期労働生産性指数、2月Ivey購買部協会指数程度と、加ドルの動意につながりそうな指標発表は予定されていない。
2月23日週の回顧
今週は、「高市首相は16日に植田日銀総裁と会談した際、追加利上げに難色を示した」との一部報道や、リフレ派2人が日銀審議委員候補になったことで円売りが優勢。ポンド円は一時212円台、加ドル円は114円台に上昇した。トランプ関税の不確実性がドルの重しとなるも、対ドルでは方向感は出ず、ポンドドルは1.35ドルを挟んで値動きは限られ、ドル/加ドルは1.37加ドル近辺で伸び悩み、1.36加ドル後半を中心に狭いレンジ内での上下にとどまった。
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