豪、NZ、中銀の政策かい離が鮮明に
- 豪ドル、中銀の政策かい離が鮮明となり、対NZドルで堅調
- 豪ドル、CPI次第で更なる利上げ期待も
- ZAR、多国間協議不透明で堅調な貴金属価格が支えに
予想レンジ
| 108.00-111.00円 | 9.40-9.90円 |
2月23日週の展望
豪州では労働市場の強さが鮮明となり、加えてインフレ圧力も依然として根強い。こうした環境下、豪準備銀行(RBA)は拙速な緩和に動く公算は小さく、引き締めスタンスを維持する可能性が高い。政策金利の高止まり観測を背景に、豪ドルは来週、底堅く推移する展開が想定される。
今週公表された2月分のRBA理事会議事要旨は、概ね声明文に沿った内容となり、インフレ圧力が依然として広範かつ根強いとの認識が改めて示された。物価動向に対する警戒姿勢は崩れておらず、政策スタンスは引き締め方向に軸足を置いたままである。
さらに、19日に発表された1月雇用統計では、失業率が市場予想より低下。新規雇用者数はやや予想を下回ったものの、正規雇用が増加し、非常勤雇用が減少するなど、質的改善が確認された。ブロックRBA総裁も議会証言で「想定以上に強い労働需要と低失業率が利上げ判断の根拠となった」と説明している通り、堅調な労働市場が政策引き締めを正当化する構図は変わらない。
来週、豪州では25日に1月消費者物価指数(CPI)、26日に10-12月期民間設備投資が公表されるほか、24日にプラムRBA経済分析局長、25日にブロックRBA総裁が会見を予定している。最大の焦点は1月CPI。足元では雇用指標が底堅さを示し労働市場の逼迫が続く中で、年明けのインフレ指標も高止まりが確認されれば、RBAの政策判断は一段とタカ派色を強める可能性が高い。
一方で、NZドルは上値の重い展開が想定される。今週開催されたNZ準備銀行(RBNZ)の金融政策委員会(MPC)では、予想通り政策金利を据え置いた。市場では、1月のインフレ率が市場予想を上回っていたことから、声明文では一定のタカ派姿勢が示されるとの見方もあったが、実際には、「経済が概ね見通し通りに推移する場合、当面は緩和的な金融環境を維持する可能性が高い」との認識が示され、内容は総じてハト派寄りと受け止められた。この結果、RBAが引き締めスタンスを維持する一方で、RBNZが慎重姿勢を示すという構図が鮮明化。中銀間の政策かい離が意識され、豪ドル高・NZドル安の流れが強まりやすい地合いにある。
南アフリカ・ランド(ZAR)は底堅い展開を予想している。今月は中東情勢やウクライナ・ロシア情勢を巡る地政学リスクの強弱で神経質に振れた。ただ、多国間協議の進展は不透明で、結果として安全資産需要を背景とした貴金属価格の上昇がZARの下支え要因となりそうだ。なお、南アでは25日にゴドンワナ財務相が年間予算を公表。経済指標では26日に1月卸売物価指数(PPI)、27日に1月貿易収支が発表予定となっている。
2月16日週の回顧
豪ドルは対円では堅調、対ドルでは横ばい。RBAの金融引き締め姿勢が支える中、高市首相が改めて財政拡大を強調したことで対円では107円後半から109円後半まで強含んだ。また対NZドルではRBNZのハト派的な政策金利据え置きで、年初来高値を更新した。ZARは対円、対ドルとも方向感なく上下。南アのCPIは予想を上振れたが、市場の反応は限定的だった。
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