【25年9月5日】LINE FX週間レポート(豪ドル、南アランド)

豪ドル、日米の材料に注目

  • 豪ドル、RBA総裁は利下げ幅が限られる可能性を示唆
  • 豪ドル、日米の材料に注目
  • ZAR、来週以降に重要イベント相次ぐ

予想レンジ

AUD/JPYAUD/JPYZAR/JPY ZAR/JPY
94.00-98.00円8.20-8.50円

9月8日週の展望

 豪ドルは荒い値動きに警戒が必要となりそうだ。今週発表された4-6月期の豪国内総生産(GDP)は市場予想を上回る強い結果となり、その後に豪準備銀行(RBA)のブロック総裁はRBAの予測よりも消費支出が回復しているとして、「この状況が続けば今後の利下げは限られるかもしれない」との見解を示した。金利先物市場では年内のRBAの利下げはあと1回程度と想定されており、豪金利先安観が後退しつつあることは豪ドルの支えとなるだろう。

 もっとも、来週については9月ウエストパック消費者信頼感指数や8月NAB企業景況感指数の発表が予定されている程度で相場への影響は限定的となる見込み。対して日本では8日に自民党の臨時総裁選が実施されるか否かの結果が明らかになるほか、11日には米国で8月消費者物価指数(CPI)の発表が予定されているため、目先的には豪ドルもドル相場や円相場の動向に振らされやすい。特に自民党の臨時総裁選が開催されることが決まった場合、政局の不透明感から円売りが進む可能性が高く、週明けの為替市場には警戒しておく必要があるだろう。

 一方で、テクニカル面では対円を中心に下押しリスクに警戒が必要となる。豪ドル円などオセアニアのクロス円は先月後半から調整らしい調整を挟まないまま上昇が続いており、豪ドル円は7月15日につけた直近高値97.43円手前で今週に上値の重さを確認したことも含めて、調整売りが進みやすい局面にあることは頭に入れておきたい。

 南アフリカ・ランド(ZAR)は神経質な展開となりそうだ。来週は9日に4-6月期国内総生産(GDP)、11日に4-6月期経常収支が予定されているほか、翌週には8月CPIや南アフリカ準備銀行(SARB)の金融政策などの重要イベントも控えている。ZAR相場は足もとで対ドル・対円ともに方向感の乏しい動きとなっていたが、来週以降は値幅を伴った動きを見せる可能性があるだろう。豪ドルと同様に自民党総裁選実施の有無、米国のCPIなどを確認しつつ、ZAR相場の方向性を見極めたいところだ。

 なお、今週発表された8月のABSA製造業購買担当者景気指数(PMI)は49.5と前月の50.8から低下し、好不況の分水嶺である50.0を再び下回った。米国による関税の影響や、今後の影響がより大きくなる可能性があることなどが指摘されている。米関税政策によるZAR相場への影響はここまで限られているものの、南アの実体経済に与える影響についても改めて注意する必要がありそうだ。


9月1日週の回顧

 豪ドルは対円で週明けから買いが進み、一時97.30円まで上昇するもその後は買い一服となった。対ドルでは0.65ドル台を中心に上下したものの、方向感なく推移。ZARも対ドルでは17.50-80ZAR台のレンジ内でもみ合い。対円では3日に8.44円まで上昇したが、8月25日につけた直近高値8.45円には届かず、その後は伸び悩んだ。


【本ページの掲載内容に関するご留意事項】

  • 情報提供元:株式会社DZHフィナンシャルサービス
  • 本ページに含まれる一部の情報(以下、「本情報」といいます。)に関する著作権を含む一切の権利は、株式会社DZHフィナンシャルサービス(「DZH」)またはその提供元(「情報源」)に帰属します。
  • 本情報は信頼できると判断される情報をもとにDZHが提供したものですが、その正確性、完全性を保証するものではありません。本情報の表示、更新は、システム上の理由(保守、障害復旧、サービス改変など)によって、遅延、中断することがあります。本情報によって生じたいかなる損害についても、DZHおよび情報源およびLINE証券株式会社は、一切責任を負いません。
  • 本情報は投資判断の参考としての提供を目的としているものであり、投資勧誘を目的にしたものではありません。記載内容は提供日時点のものであり、将来予告なしに変更されることがあります。
  • 本情報は、閲覧者ご自身のためにのみご利用いただくものとし、第三者への提供は禁止します。また、本情報の内容について、蓄積・編集・加工・転用・複製等を禁止します。

口座をお持ちでないお客様はこちら

取引画面はこちら

口座をお持ちでないお客様はこちら

取引画面はこちら

この記事の編集者

LINE FX 編集部

LINE FXは、2020年にサービスを開始しました。LINE FX 編集部は「投資をもっと身近に、もっと手軽に」していくために、初心者から経験者まで幅広いユーザーに向けて情報を提供しています。独自の視点で経済ニュースや市場分析、取引のヒントを発信することを通して、FXの「?」を「!」にしていくことを目指し、みなさまのFX取引をサポートします。

URLをコピーしました