加ドル、8月雇用データに注目
- ポンド、成長の鈍化とインフレ再燃懸念で動きづらい
- 英8月CPI、1年半ぶりの高水準となった7月から一段上昇の可能性
- 加ドル、8月雇用データ次第では9月利下げ観測が高まる可能性
予想レンジ
196.50-201.50円 | 105.00-108.00円 |
9月1日週の展望
来週、英国内では8月製造業・サービス部門購買担当者景気指数(PMI)改定値や8月建設業PMI、7月小売売上高などの発表が予定されているが、結果がポンドの方向性を出す可能性は低い。英経済成長の弱さとインフレ再燃というテーマを抱え、足元でポンドはやや動きづらい。
英経済は減速感が強まっている。関税引き上げ前の駆け込み需要が剥落し輸出が鈍化するなか、雇用情勢の悪化とインフレ再燃が個人消費の重しとなっている。イングランド銀行(英中銀、BOE)は物価の高止まりへの懸念を一段と強める可能性がある。7月の消費者物価指数(CPI)は前年比3.8%と1年半ぶりの高い伸び率となったが、8月はBOEの物価目標の2倍となる4.0%に一段の上昇が警戒されている。BOEはインフレ率が12月に3.6%まで低下し、26年に平均2.5%、27年第2四半期にようやく物価目標の2%に戻ると予測しているが、想定以上に高いインフレ圧力が高まるリスクがある。インフレ高進はBOEに雇用市場が弱含む状況でも利下げペースを鈍化させざるを得ない決断を迫る可能性がある。BOEが利下げペースの鈍化に動けば、減速している経済成長を加速させようとするスターマー英政権にとっては痛手となるだろう。
カナダ中銀(BOC)9月会合での政策金利の据え置きと利下げ思惑が交錯している中、来週は8月雇用統計に注目。7月の雇用統計は、失業率こそ前月と変わらずの6.9%となったが、雇用者数は4万800人減と2022年1月以来の大幅なマイナスを記録した。雇用者数の減少は労働市場が悪化局面で最初に打撃を受ける若年層に集中した。今のところ、トランプ関税の悪影響は鮮明になっていないが、8月の雇用データも悪化すれば4会合ぶりの利下げ観測が高まり、加ドルに売り圧力が強まりそうだ。マックレムBOC総裁は今週の講演で、「米国の関税措置やサプライチェーン(供給網)の変化に起因する経済の不確実性は高まっており、これによりインフレに一段の上昇圧力がかかる可能性がある」と述べた。
トランプ米大統領は1日に米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)対象外のカナダ製品に対する関税を25%から35%に引き上げる大統領令に署名したが、現状では加国内で関税の痛手は鉄鋼・アルミニウムと自動車に限定され、物価や雇用、マクロ経済が大幅に悪化する気配はまだ見られないと悲観論は高まっていない。むしろ、関税対策として、これまで州を跨いだ投資や商取引を妨げてきた数々の規制の撤廃に動いていることが、経済や消費者の暮らしに恩恵をもたらし関税の影響が緩和されるとの見方もある。
8月25日週の回顧
先週末のパウエルFRB議長の講演を受けて、為替市場ではドルの上値が重くなるも、米利下げを織り込んでいる部分も大きく、全般動きは限られた。ポンドドルは1.35ドル台で上値が抑えられたほか、ポンド円は199円台で伸び悩んだ。また、ドル/加ドルの下押しは1.37加ドル台にとどまった一方、加ドル円は106円台を中心とした狭いレンジ内での動きとなった。
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