この記事を読むことで、メジャー通貨のユーロの基本情報から魅力・リスクまで知ることができます。
1. ユーロとは
ユーロは、EU(欧州連合)の通貨です。現金通貨としてのユーロは2002年1月誕生と歴史が浅いですが、取引量が米ドルに次いで世界第2位と、国際通貨としての地位を確立しています。ユーロには以下の特徴があります。
ユーロの特徴
特徴①相場の変則的な動きが少ない
EUは、欧州の27か国※1から構成される連合です。EU加盟国のうち、ユーロを導入している国は20か国になります。
EUはECB(欧州中央銀行)が加盟国の状況を考慮した総合的な政策金利のコントロール、紙幣の発券を行っています。EUは財政基盤の強い国・弱い国が混在しており、全体のバランスを考えた金融政策の運営を行う必要があり機動的ではないことが特徴です。そのような背景から、価格の変動幅が安定的な傾向にあります。
※1 2023年10月現在
特徴②取引量は世界第2位
米ドルに次いで取引量の多い通貨がユーロです。第二の基軸通貨※2と呼ばれることもあります。通貨ペアの中でも、最も取引量の多い通貨ペアはユーロ/ドルと言われており、ユーロは値動きが安定している傾向があります。
※2 国際通貨の中心で支配的な役割を占める通貨のこと。現在は米ドルがその役割を担う。軍事力や経済力などが世界トップクラスで信用力の高い国であることが条件。
特徴③取引が活発になるのは16時前後から
ユーロ/ドルの取引が活発になるのは、ロンドン市場(夏時間16:00~2:00、通常は17:00~3:00)が開くころからニューヨーク市場(夏時間21:00~6:00、通常は22:00~7:00)が終わるまで活発に取引されます。特にロンドン市場が開く時間はEU主要国の経済指標の発表もあり、取引が活発になる傾向にあります。
2. メジャー通貨のメリットとデメリット
各国通貨は経済状況や為替市場での取引量に応じて、「メジャー通貨」と「マイナー通貨」に分類されます。
「メジャー通貨」とは、「マイナー通貨(南アフリカランド・メキシコペソなど)」とは反対に、FX市場で取引参加者が多い通貨のことを指します。
ユーロは「メジャー通貨」に当たります。まずは、メジャー通貨とマイナー通貨の観点から選ぶ通貨ペアのメリットとデメリットを整理しましょう。
※以下のメリット・デメリットはあくまでメジャー通貨の一部があてはまる特徴となります
メジャー通貨は多くの人が取引をしており、相場が安定しています。また、スプレッドの幅が狭くなる傾向にあります。そのため、デイトレードのような短期取引にも向いています。
一方で、メジャー通貨はマイナー通貨に比べて値動きが緩やかで変動率が低いことから、大きな利益を得るには取引数量を増やす必要があります。
3. 魅力とリスク
そのようなメジャー通貨であるユーロならではの魅力は何でしょうか。リスクと一緒に見てみましょう。
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