ドル円、米GDPなど米指標に注目
- ドル円、7-9月期米GDP速報値など米指標に注目
- 植田日銀総裁の講演、中国の対日制裁強化などにも注意
- ユーロドル、利上げ打ち止め感の台頭やウクライナ戦争停戦への期待感が支え
予想レンジ
| 153.00-157.00円 | 1.1500-1.1900ドル |
12月22日週の展望
ドル円は、クリスマス週で閑散取引が予想される中、高市政権の拡張的財政政策による財政悪化懸念という円売り材料と日銀の中立金利下限付近に向けた追加利上げ観測という円買い材料を念頭に置きながら、米指標などを見極めていく展開を予想している。
米国では23日、7-9月期GDP速報値が発表されるが、市場予想は前期比年率3.2%。前期3.8%からの減速が見込まれている。また、アトランタ連銀の予測モデル「GDPナウ」では3.5%と予想されている。12月消費者信頼感指数の発表も予定されているが、市場では92.0と予想。米政府機関閉鎖の影響で落ち込んでいた11月の88.7からの改善が見込まれている。ヘッドラインの数字ばかりではなく、同時に公表される労働市場格差指数(11月:9.7)や1年先のインフレ期待(11月:4.5%)などの数字にも注目しておきたい。
更には、年内に可能性がある米連邦最高裁によるトランプ関税の合憲性を巡る判決や米財務省が公表する予定の「外国為替報告書」などにも注目。トランプ関税が違憲と判断された場合、トランプ米政権は「プランB」としての代替策による関税を示唆しているものの、リスクシナリオは関税が違憲のため撤回される場合だろう。トランプ米政権は、貿易赤字削減のために、高率の関税賦課とドル高是正を打ち出していたが、関税が撤回された場合、ドル高是正に軸足が移る可能性も想定される。「外国為替報告書」では、ドル高・円安に対する牽制の文言などの有無に注意している。
日本では、25日に植田日銀総裁の講演が予定されているほか、26日には12月の東京都区部消費者物価指数(CPI)が発表される。また、引き続き中国がレアアース(希土類)禁輸措置などの対日強硬策を打ち出す可能性には警戒しておきたい。中国が強硬策を打ち出した場合は、日本経済には悪材料。円売り・株売り要因となるだろう。
ユーロドルは、今週ECB定例理事会で政策金利が据え置かれ、利下げ打ち止め感が強まっている。ウクライナ戦争のクリスマス停戦への期待感も高まっており、下値を支えることになりそうだ。
12月15日週の回顧
ドル円は、11月米雇用統計を受けて154.40円まで下落したが、その後は米長期金利の上昇につれて155.97円まで買い戻された。ただ、週末にかけては11月米CPIが予想を大幅に下回ったこともあり伸び悩みとなっている。ユーロドルは、米雇用統計後に一時1.1804ドルまで上昇したものの、その後は米金利上昇から1.1703ドルまで下押しした。また、ユーロ円は一時181.57円まで下押ししたものの、その後は183.17円までユーロ導入以来の高値を更新した。
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