【25年11月28日】LINE FX週間レポート(ポンド、カナダドル)

加ドル、雇用統計に向けた思惑で上下

  • ポンド、秋季予算案は財政バッファー拡大を好感
  • ポンド、成長率鈍化が財政健全化へのリスク要因
  • 加ドル、11月雇用統計に向けた思惑で上下

予想レンジ

GBP/JPYGBP/JPYCAD/JPY CAD/JPY
205.00-210.00円109.50-113.50円

12月1日週の展望

 来週のポンド相場は、英秋季予算案が発表された後の底堅さが続くかに注目。リーブス英財務相は26日の議会演説で、「経済再建を強調し、緊縮財政には戻らない」と明言した。今回の予算の三本柱として、「NHS(国民保健サービス)待機リストの削減」「生活費負担の軽減」「債務・借入の削減」を掲げた。所得税の課税基準額3年間の凍結や高額不動産課税を含む増税パッケージで、年間261億ポンド程度の追加税収を確保。これにより、今後4年間の予算計画における財政バッファー(財政規律を守りながら使える余裕資金)が、約217億ポンドと3月予測から倍以上となった。市場予想を70億ドル近く上回る「余裕」が好感され、英長期債に買いが集まり(利回りは低下)、ポンドも上昇した。英議会は、この予算声明について12月2日まで議論する。質疑応答に際してのリーブス財務相やスターマー首相の発言には注意が必要だ。

 懸念材料の1つは、英経済の成長率の低さ。財政を監視する独立機関の予算責任局(OBR)は、2026年の成長率見通しを従来の1.9%から1.4%まで大幅に下方修正した。その後も、年率1.5%程度の伸びに留まる。市場が注目する財政赤字の削減ペースは税収増に依存する構造であり、成長鈍化は財政健全化のリスク要因だろう。なおOBRの収支見通しによれば、基礎的財政収支の黒字化は2028-29年度、政府債務残高のピークも同時期とされている。

 来週の英経済指標は11月購買担当者景気指数(PMI)が発表される。改定値ではあるが、速報値で約1年ぶりに景気判断の境目50を超えた製造業は気にかけておきたい。

 加ドルは、12月5日に発表される11月雇用統計が重要イベント。それまではカナダ発の材料が少ないこともあり、対円ではドル円に連動した動きが想定される。ドル円は、臨時国会における補正予算(高市政権の大規模な経済対策を裏付け)の議論や日銀利上げへの思惑、そして急速に高まってきた米利下げ観測や米雇用関連のデータが材料視されそうだ。雇用統計は改善基調が維持できているかに注目。前回10月の新規雇用者数は減少予想から一転6.66万人増と2カ月連続の増加を記録した。もっとも内訳は、非常勤雇用者数が8.5万人増となった一方で常勤雇用者数は逆に減少していた。非常勤の動向次第では、前回から離れた結果もあり得る。なお、カナダと米国の関税交渉だが、具体的な進展はなかった。


11月24日週の回顧

 ポンドは対円では週前半の204円後半を下値に強含み、2024年7月以来の207円台乗せを達成した。対ドルでは、1.30ドル後半を底に約1カ月ぶりの高値圏となる1.3260ドル台まで上昇した。対円ではリスク志向ムードの強まり、対ドルでは米金利先安観が支えとなる中、秋季予算案を経て英財政への懸念後退が後押しとなった。加ドルは、対円で110円半ばを下押し水準に持ち直すも、111円半ばでは頭を抑えられた。対ドルでは1.41加ドル前半から1.40加ドル前半まで加ドル高に振れた。米利下げ観測の高まりで、ドル売り圧力が強まった。


【本ページの掲載内容に関するご留意事項】

  • 情報提供元:株式会社DZHフィナンシャルサービス
  • 本ページに含まれる一部の情報(以下、「本情報」といいます。)に関する著作権を含む一切の権利は、株式会社DZHフィナンシャルサービス(「DZH」)またはその提供元(「情報源」)に帰属します。
  • 本情報は信頼できると判断される情報をもとにDZHが提供したものですが、その正確性、完全性を保証するものではありません。本情報の表示、更新は、システム上の理由(保守、障害復旧、サービス改変など)によって、遅延、中断することがあります。本情報によって生じたいかなる損害についても、DZHおよび情報源およびLINE証券株式会社は、一切責任を負いません。
  • 本情報は投資判断の参考としての提供を目的としているものであり、投資勧誘を目的にしたものではありません。記載内容は提供日時点のものであり、将来予告なしに変更されることがあります。
  • 本情報は、閲覧者ご自身のためにのみご利用いただくものとし、第三者への提供は禁止します。また、本情報の内容について、蓄積・編集・加工・転用・複製等を禁止します。

口座をお持ちでないお客様はこちら

取引画面はこちら

口座をお持ちでないお客様はこちら

取引画面はこちら

この記事の編集者

LINE FX 編集部

LINE FXは、2020年にサービスを開始しました。LINE FX 編集部は「投資をもっと身近に、もっと手軽に」していくために、初心者から経験者まで幅広いユーザーに向けて情報を提供しています。独自の視点で経済ニュースや市場分析、取引のヒントを発信することを通して、FXの「?」を「!」にしていくことを目指し、みなさまのFX取引をサポートします。

URLをコピーしました